愛知県稲沢市在住の【中小企業診断士✖️IoTプロフェッショナルコーディネーター】が、ものづくりの楽しさを簡単にやさしくお伝えする《いなきたものづくり・がちゃラボ》です。
以前の記事で、2020年から小学校でプログラミング教育が導入されると紹介しました。
今回は、どのような手段やツール、ソフトを使って子供たちにプログラミングを教えていくかお伝えします。
小学校で使われるプログラミング言語
それでは、子供達の授業の中にどのようにプログラミングが導入されていくのか見ていきましょう。
まずは、授業で扱われるプログラミング言語からです。
プログラミング言語とは
パソコンやスマートフォンは、その1つ1つの動作を人間がプログラム、という形で命令を与えて動いています。また、電子レンジやデジタル時計なんかも、全てプログラムで動き、人間が動作を命令しています。その命令を記述するための言語を、「プログラミング言語」と言います。
このプログラミング言語は、その専門の知識が無いと読もうと思っても読むことはできません。日本人が全く勉強もせずに、イタリア語やフランス語が聞けない、読めないのと同じです。ただし、当然ですがイタリア人やフランス人は理解できます。
反対に日本語が分からないイタリア人やフランス人に何かをお願いしたい場合、日本語では無くその国の言語で伝える必要があります。
それと同様に、スマホやデジタル時計などの機械を動かしたい場合には、それら機械が分かる、理解できる形で伝える必要があります。その時に使われるのが、「プログラミング言語」です。
どんな言語を小学校で使うの?
プログラミング言語のイメージが掴めたところで、では実際に小学校の授業でどのような言語が使われるか見ていきましょう。
文部科学省が教員向けに発行している「プログラミング教育の手引き」では、使用する言語について、下記のように書かれています。
プログラミング言語については、あたかもブロックを組み上げるかのように命令を組み合わせることなどにより簡単にプログラミングできる言語(ビジュアル型プログラミング言語)が普及しており、種類も豊富です。マウスやタッチ操作が主で、ブロックの色で機能の分類を示すなど視覚的に把握しやすく、また、その言語の細かな文法を気にすることなくプログラムを作成することができますので、自分が考える動きを実現することに専念することができます。
引用 ~文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」~
上記のように、小学校の授業では「ビジュアル型プログラミング言語」を基本として、子供達にプログラムを作成してもらうそうです。
ビジュアル型プログラミング言語の例
有名なところでは、「Scratch」というプログラミングのためのソフトがあります。というか、おそらく文科省もこのソフトが使われる事を想定して、この手引きを作ってます。
どの教材を使うかは、色々と利権?とかが絡む話なのかもしれませんが、基本はこの「Scratch」でしょうね〜。
このScratchは、手引きにもあるようにブロックを繋げてプログラムを作り、そして動かして正しさを確認する、というものです。
MITメデイアラボというところが開発したもので、視覚的に理解でき、マウスがあれば良いという事で扱いやすく、しかも無料という事で、子ども向けのプログラミング言語としてはかなり有名です。
こういった視覚的に理解できるビジュアル型プログラミング言語を用いて、子供たちに抵抗なくプログラムに触れてもらおうという事ですね。
ビジュアル型では無いプログラミング言語
あまり今回お伝えしたい内容に関係ないですが、ビジュアル型では無いプログラミング言語、テキスト型プログラミング言語と呼ばれますが、どのようなものかお伝えします。
for y, row in enumerate(list_data):
for x, cell in enumerate(row):
if (cell is None) or (cell.value is None): continue
v = cell.value
ws_iv.cell(row=12+y+1, column=0+x+1, value=v)
ws_ds.cell(row=12+y+1, column=0+x+1, value=v)
上記は、pythonというプログラミング言語で書いたプログラムの一部です。英単語が並んでいますので、なんとなくはご理解いただけるかもしれません。ただ、これはホンの一部であり、実際に私の職場ではこの何百倍もながーいプログラムを作ってます。
ビジュアル型は理解しやすい反面、やれる事の範囲が狭く大規模なプログラムは作れません。一方で、テキスト型は視覚的に理解はしにくいですが、より複雑な動きを実現する事ができます。
なので、ビジュアル型プログラミング言語で物足りなくなったお子様は、次の段階としてテキスト型のプログラミング言語を勉強するのも良いかと思います。可能性を広げてあげると良いかもしれませんね。
まとめ
今回は小学校のプログラミング教育でどのような言語が使われるか、という内容でした。それは、ビジュアル型プログラミング言語であり、「Scratch」のようなイメージであると考えています。
次回は、ではこのビジュアル型プログラミング言語を使ってどのような授業が行われるのかを考えてみたいと思います。
それでは。
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