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プログラミング教育導入!? 小学校の授業がこう変わる!

愛知県稲沢市在住の【中小企業診断士✖️IoTプロフェッショナルコーディネーター】が、ものづくりの楽しさを簡単にやさしくお伝えする《いなきたものづくり・がちゃラボ》です。

小学校の学習指導要領が改訂され、2020年よりプログラミング教育が導入されます。今回は、どの科目で導入され、そしてどのような授業になるのか考えていきたいと思います。

目次

小学校5年生は算数の授業

今回も文部科学省が発行している、「学習指導要領」や「小学校プログラミング教育の手引き」を参考にします。

学習指導要領では、小学校5年生の算数の授業にて正多角形をプログラムで作図しましょう、という内容が例示されています。ただしプログラムで作図する事が目的ではなく、正多角形が持つ性質や構成する要素をより深く理解するための手段として、プログラミングを活用しましょうとなっています。

なので、進め方も

  1. まずは分度器と定規を使い自分で描く
  2. 描いた時の手順を分解する
  3. その手順をプログラムする

ということで、大半は手と紙と鉛筆を使い描いて考え、それらを整理した後で、最後にプログラミングソフトを使うという流れになるようです。

なので、プログラミングソフトを触る時間よりも、構成要素を分解し整理するという「プログラミング的思考」に充てる時間の方が多いかもしれません。プログラミング的思考に関しては、下記記事を参照してください。

構成要素を整理した後で、プログラミングソフトを用いて、多角形はどのように描かれるのでしょうか。

プログラミング教育の手引きでは、以下のようなイメージ図が描かれています。

〜絵を載せる〜

引用  ~文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」~

上記では、ビジュアル型プログラミング言語を用いて、正多角形を描くプログラムを組んでいます。プログラムを組むといってもブロックを組み合わせているだけですね。1つ1つのブロックが、手で描く時の構成要素となっており、「ペン下ろす」という人間の動作や、○度曲げるという図形の性質による動きも表現されています。

がちゃラボ

ちなみに上の絵の(b)は、(a)を「繰り返しブロック」でまとめたものです。すっきりとしたプログラムになりましたね~。

そして、正多角形を描くプログラムが1つ作成できたら、あとはそれを量産、たくさんコピーするだけですね。角度や辺の長さを変えて、短時間で正確な図形をいくつも描くことができます。

この算数の授業を通して、正多角形の性質だけでなく、プログラミングの便利さや簡易さも子供達に学んでもらう事ができ、様々な知識を吸収する事ができそうですね!

小学校6年生は理科の授業

では、最年長のクラス、6年生の授業では、どのようにプログラミング教育が導入されるでしょうか。

手引きによると、理科の授業で導入されるそうで、

プログラミングを通して、身の回りには電気の性質や働きを利用した道具があることに気付くとともに、電気の量と働きとの関係、発電や蓄電、電気の変換について、より妥当な考えをつくりだし、表現することができるようにします。

引用 ~文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」~

とのこと。

先ほどの5年生の正多角形の作図に比べ、なんか難しそうですね。でも、発電や蓄電とありますが、電荷の量がこういう式で算出されて〜、とか、熱量の変換の方法は〜というような高校の物理で出てくるような話は当然ありません。

手引きを読むと、オームの法則(覚えていますか??)をプログラムを用いて計算させよう、ということでも無いようです。

  • 日常生活の中で、電気や電池がどのように使われているか。
  • 発光ダイオードや電池を使って、実際の回路を組む
  • プログラムを使い、点灯・消灯させる

非常に単純な電気回路、多分製作キットになってると思いますが、実際に子供達に回路を作ってもらい、その回路をコントロールするためにプログラムを作成する、こんなような演習が出るのかなと考えています。

手引きには、距離を測るためのセンサーや物体の動きを検知するセンサー、超音波センサーや赤外線センサーと呼ばれるものですが、これらを用いると書かれていますが、扱いが難しいため本当かな?と思います。

さらに、それらをプログラムで制御するとなると、仕事でセンサーを扱っている筆者でも、ちょっと難しいなと思ってしまいます。

なので、前述のダイオードを点灯させる、くらいが現実的なレベルかなと考えています。

ただ、街の中で様々な場所でコンピュータが用いられていること、それらは全てプログラムによってコントロールされている事を学ぶという意味で、いい授業、楽しい授業になるのかなと思います。

総合的な学習の時間では、情報化社会と身の回りの生活を

手引きにはほかに、総合的な学習の時間を使いどう学ぶのか、3点ほど例示されています。情報化社会と子供たちの身の回りの生活との関連を学びましょう、そしてプログラミングの体験を通してどのように生活が便利になっているのか学びましょう、という内容です。

  • 「情報化の進展と生活や社会の変化」を探究課題として学習する
  • 「まちの魅力と情報技術」を探究課題として学習する
  • 「情報技術を生かした生産や人の手によるものづくり」を探究課題として学習する

自動販売機の動きを再現するプログラムを作りましょう、タッチパネル式の街の案内板を作ってみよう、「作ってみたい自動車」をプログラムで作ってみよう、こういった課題が例えば、として掲載されています。

普段の生活の中で何気なく使っている、触れているものを、子供達に実際に作らせて、そしてそれが無かったらどう不便なんだろうと考えさせ、有ったからこそ便利になったんだと実体験を通じて学んでもらおうということですね。

非常に楽しそうな課題で、自分の子供の頃にこういう授業があれば良かったのに、と思います。ただ、ここまで複雑なプログラムになると、教材があったとしても教える先生が付いてこれないかもなーと思っちゃいます…

まとめ

今回は、実際に小学校のどの科目でプログラミングが導入されるのか説明しました。

子供達が、「お父さん、ここ教えて」「お母さん、ここが分からなーい」と質問された時に、大人も答えられるようにしておかないといけないですね〜。

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